孤独なカメムシ女

 

 

 

小学3年生の時に一輪車が流行って、毎日お昼休みに友達6、7人くらいで一輪車をしてた時期がありました。

 

 

一輪車なので校庭でやるんですけど、

 

 

 

一輪車で遊んでる時に私の肩あたりにカメムシがくっついた事がありまして、

 

 

 

周りの友達がわー!っとびっくりして騒然となったことがあったんです。

 

 

たまたま、遊んでいた校庭の向かいに職員室があったので、先生に助けを求めました。

 

 

 

あ、そうそう、しかもそのカメムシ私の制服の中にどんどん入っていっちゃって、

 

 

先生が服の中に手を入れてくれて、カメムシを刺激しないようにそっと取ってくれたんです。

 

 

でも、友達はその間私から距離を置いていて、先生がいなければ取ってくれる人はいなかったんだろうなと思います。

 

 

カメムシの臭いが嫌な気持ちは私も分かるので仕方ないのですが、やっぱりショックじゃないですか。

 

 

 

なので、この後から「同じような思いをなるべく友達にさせないようにしたいな」と思ったんです。

 

 

 

いや、その時意識的に思ったわけではないので嘘なんですが、今思い返してみると、

 

 

「されて嫌なことは人にはしない」みたいな感じで、このカメムシ事件がすごく印象深い思い出になってるんですよね。

 

 

 

 

話は飛びまして高校生の時、休み時間だったか放課後だったか、ジュースを買いにカフェテリアに行きました。

 

 

すると、クラスメイト達が数人いて、なんだか慌ててるような感じでわちゃわちゃやってたんです。

 

 

どうかした?と声をかけてみると、

 

 

ある友達の頭の上に、ちょうど鳥のフンが落ちてきちゃったらしくて、(凄い確率)

 

 

 

でも、頭の上って見えないじゃないですか。

 

 

だから、誰かにとって欲しくて「たすけてー!取ってー!」って他の子達の方に頭を向けるんですけど、

 

でもみんな「汚い〜」って離れていっちゃってて、それでわちゃわちゃしてたみたいでした。

 

 

 

その時に、「これって小学生の時の私と同じ状況だな」ってすぐに思いました。

 

 

鳥のフンを取れなかった友達を否定するつもりはなくて、触りたくない気持ちもめちゃくちゃ分かるし、3人くらいその場にいたら「誰かが取ってくれるだろうな」って思う気持ちはめちゃくちゃわかるんです。

 

 

だから、私が最初からその場にいたら私も取らなかったかもしれないし、(傍観者効果的なね)

 

 

 

でもこの時の私は客観的な立場だったので、鳥のフンが頭についた子とカメムシがついた小学生の私が重なって見えました。

 

 

 

なので、私が頭についたフンを手洗い場で取ったのですが、

 

 

 

 

その子の気持ちを察するとすごく落ち込みました。

 

 

 

 

でも、他人の行動意識はどうすることもできないし、その立場にならないと気持ちを察することはなかなか難しいと私は思っているので、

 

 

分かっている私だけでも、逃げる側にならないようにしないとなって、思ってるんです。

 

 

孤独にさせたくないというか。

 

 

 

でも、やっぱり汚いものがついてる時にサッと取るってなかなかできないと思うんですよ、だから、出来なかった人を否定はしたくなくて、本当に。

 

 

 

 

でも、されて嫌だったことは自分もしないでいたいよね。

 

 

気持ちが分かっている以上、やっぱり同じ状況を繰り返したくないし。

 

 

もちろん、常に意識が向いてるわけじゃないから、無意識にひどいことをしてる可能性は私にもあって、だからこんな綺麗事を言ってるのは申し訳ないんやけど。

 

 

と、保険をかけておく。

 

 

 

 

 

ばいばい